レースで勝つのはいつも難しい。というセリフがもはや枕詞になってきて良くない。
【コース】清原工業団地内特設コース
【距離】50キロ
【メンバー】伊藤選手、住吉選手、岡本選手、草場選手、自分、當原選手、中川選手、貝原選手
【結果】岡本選手2位、自分が10位など
事前の見立てと序盤の展開

実は宇都宮クリテリウムは4年前と3年前にそれぞれE3とJプロツアーで走ったことがあって、いつもの凹の字のようなコースだろうと思っていたら、今年から大きく変わっていてびっくりした。
こういうコースは那須塩原クリテリウムで走ったことがあるが、後ろにいるときつくてバラバラになりがちなので、前々で展開していって最後はスプリントに丸めこもうという事前のミーティング。
いざレースが始まるとアタック合戦になり、やはりきつい。
ただフォローするだけでも心拍が190から下がらない。
有力チームを含む大きな逃げが行ったら合わせる必要があるが、集団の前の雰囲気的には有力チームで逃げたいのはキナンくらいしかいなさそうなので、一旦脚を休めることにする。
そうしたらほどなくして、群馬グリフィン中村選手、リオモ門田選手に合わせる形で5人の逃げができた。
中盤の展開
中盤は宇都宮ブリッツェンの牽引で進むが、思ったよりも遅くてどんどん逃げとの差が開いていく。
そこで僕も焦りだしていたところ、住吉キャプテンが伊藤選手、當原選手と回ると言ってくれて、集団の先頭に出て行ってくれた。
後ろは草場選手、自分、岡本選手の並びで脚を温存しながら良い位置を取りたかったのだが、ちょうどそのタイミングで草場選手が落車。
草場選手の復帰を待ったのだが機材、身体とも深刻だったようで、2人でのスプリントを強いられることになる。
位置取りに苦戦した終盤の展開
その後は、3選手を牽引に供出しているうちとしては、我々スプリント軍団はブリッツェンの後ろくらいで位置取りをしたかった。
しかしブリッツェン、ブリヂストンに弾かれ、後ろの位置取りを余儀なくされる時間が続いた。
3年ぶりの復帰だからなのか、若いチームだからなのかわからないがこれについては非常にストレスが溜まった。
最終的にうちの牽引なしには逃げをキャッチできなかったということで、ブリッツェンからも感謝されたそうだ。これを機に集団内で多少はリスペクトされるようになれば幸いだが。
そんな形で20番手前後の位置取りが続きラスト3周、伊藤選手、住吉選手の怒涛の牽引で一気にタイム差が詰まる。

この間、自分は後輪にトラブルがあり、立ち上がりでトルクをかけられないのと、後ろに追いやられるのと戦いながらなんとか食らいついていたので、正直あまり余裕はなかった。
そしてラスト1周のバックストレート、ブリッツェン西村選手が強烈にペースを上げたところでキナンの選手が中切れし、このフォローを岡本選手が自ら行い、先頭9人に岡本選手を送り込んで仕事終了という形になってしまった。
自分としては追いついて、最後にもうひと仕事したかったので必死に踏んだが、捨て身の牽引でペースが上がりきっている先頭には追いつかず、宙ぶらりんで10位でゴールした。
悔やまれる草場選手の落車と自分のメカトラ
スプリント軍団は草場選手、自分、岡本選手の3枚が万全でやっと機能できるものである。
やはり2枚だと終盤の展開で不利になるので、草場選手の落車はチームにとって痛手となった。
加えて、自分はレース中盤の180度コーナーの立ち上がりでチェーンが急に噛まなくなり、以降走っていても2,3段勝手に変速してしまうようになるトラブルを抱えていた。
終わってから見たところ後輪のシャフトが緩んでガタが出ており、機材交換したほうが良かったレベルだったっぽい。
ちなみに、ネジ山とのかみ合わせの問題だったらしく、メカが悪いわけではない。
落車などのトラブルにならなくて良かったが、勝手に変速してしまうので無理なトルクをかけられず、毎コーナーで後手を踏んでしまったことで脚を消耗した。
明日に向けて
また勝ち切ることができず本当に悔しかったが、岡本選手は最後一人で立ち回って2位と調子が良さそうだし、僕も心配していた暑熱順化はきちんとできていたようで、メカトラ以外は快適に走れていた。
明日のコースはハードなのでまた別の展開になると思うが、ここまでの戦いの無念を晴らし、他チームに理不尽に弾かれないくらいの最低限のリスペクトを得るためにもまずは1勝をチームで勝ち取りたい。