【集団先頭ゴール】西日本ロードクラシックday2,10位のレースレポート

レースレポート

【レース名】西日本ロードクラシックday2

【コース】広島中央森林公園の健脚コース

【距離】12.3km x 10周, 123km

【メンバー】伊藤選手、住吉選手、僕、當原選手、中川選手、貝原選手

【結果】伊藤選手9位、僕10位

事前の見立て

前日の暑さを鑑みて距離が短縮されたものの、依然暑いことに変わりはなく、みんな動きが鈍くなっていたので、序盤は見合いながらアシスト選手中心の逃げができると予想。

そのため序盤は前方で様子を見ながら、メンバーを選別し、僕と伊藤選手は主要メンバーを含む大きな逃げにのみ反応していく作戦。

序盤の展開

1周目からレースが動いた。

マトリックス吉田選手のアタックを起点に、6人が抜け出した。これにはマトリックスのホセ選手、キナンのトマ選手、ブリヂストン孫崎選手など有力どころも含まれていて、早くも焦る状況。

長丁場になるため最後まで逃げ切るとは考えづらいが、ここにうちから誰も乗せないのは分が悪い。僕が自分で行こうか迷ったが、チームメイトを探しているうちにキナン勢に蓋をされてしまい、タイミングを失ってしまった。

前日にあまり使わなかった無線機を外して出走したことを後悔しながらも、大きく左手を上げてチームメイトを呼んだ。しかし誰も上がってこられず、那須ブラーゼンが最後に発射した柴田選手にもうちから誰もフォロー出来ずに終わった。

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中盤の展開

早くも集団は落ち着いたが、完全に後手を踏んだため、牽引に何名か送り込まなければならない。

しかし、早い段階で僕と伊藤選手以外を使い切ってしまうと、僕か伊藤選手どちらかがけん引しなければならず分が悪い。住吉選手が前日の落車の影響で早い段階でレースをやめており、使える駒の数は致命的に少ない。

伊藤選手や、同じく後手を踏んだチーム右京、ヒンカピーリオモと話して、この段階では中川選手のみにローテーションに加わってもらうことを決めた。

逃げは各チーム1名ずつに落ち着いたため、中盤にかけて調子の悪い選手がドロップすればそのチームがけん引に加わってくれるし、今いま焦って詰める必要もないだろうと。

この時点でタイム差は2分程度。とりあえずタイム差を維持するようにお願いしたが、レヴァンテ富士、ヴィクトワール広島と中川選手の連合軍によるコントロールではじりじりとタイム差が開いていく。

タイム差が3分以上に開いた5周目くらいで、再度伊藤選手と話し、當原選手と貝原選手を牽引に加えることにした。しかしここで、貝原選手が落車していたことを知る。

ただでさえ頭数の少ないチームで、6人という出走人数より2人を欠いた今の体制は絶望的。

當原選手も集団最後尾で集団にすがりついている状態だったが、何とか全力を出し切ってもらうように、僕が最後尾まで下がって呼びに行き、先頭まで2人で戻った。

丁度そのタイミングで中川選手が仕事を終え、牽引はヒンカピーリオモと當原選手、チーム右京にスイッチ。

一時2分台前半までタイム差を戻したものの、これが限界で、再びタイム差が広がり始める。うちは當原選手も失い、いよいよ僕と伊藤選手だけになってしまった。

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終盤の展開

當原選手が仕事を終えた後も、チーム右京とヒンカピーリオモは追走をあきらめなかった。

しかし、7周目の後半に入ると、集団に残っていたキナンの4名(山本兄弟、椿選手、新城選手)が組織的なアタックを開始。

おそらく、アタック合戦を巻き起こして牽引のペースを撹乱し、牽引勢を消耗させ、結果的に追走が機能しないようにする作戦だろう。

これに集団にいた強い選手がまんまと反応してしまうため、自分も反応せざるを得なくなり、キナンの思惑通り組織的な追走は機能しなくなる。

そうして4分以上のタイム差が開き、逃げ切りが確定的に。僕は6位争いに切り替え、キナン勢のアタック合戦に対処する。

しかし10周目の3段坂での攻防でついに限界を迎え、3名を先行させてしまった。

これに伊藤選手が追いすがって単独追走。

残された集団はスプリントに備えて完全にけん制。全員が僕のことを見ており、誰も僕の前に出ようとしない。

最終ストレートに入る手前で、ブリッツェンの小野寺選手のペースアップを皮切りにスプリントが開始された。

最終ストレートの急こう配区間でチーム右京武山選手がアタック。

これにすかさずつこうとするも、キレが良くてつききれず、ラスト300mの登り勾配をほぼ単独で追いすがることに。

後ろからまくられることも覚悟しながら全力でペダルを踏み、何とかラスト100mで武山選手を捉え、さらにまくられることなく、集団の先頭となる10位でゴールした。

全然優勝争いではなかったが、昨年のU23全日本ロードでも武山選手はこのようなアタックから優勝しており、その時を彷彿とさせるアタックを見て、あの頃僕はオーバートレーニングで本当に苦しかったな、などと感傷に浸りながらペダルを踏んだ。

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悪かった点

1周目の全て。

チームメイトが誰も前方にいなかったこともそうだが、それならそうと僕がとりあえずチェックしていれば、そのあと監督判断で後ろに戻るなど、作戦の幅はいかようにでも広がっていた。

結局、120kmを踏み切る自信のなさで逃げに乗れなかったのだと思う。

全日本選手権のようなつもりで準備してきたのに本当に情けなかったと、何度もその時の自分を恨んだ。

良かった点

僕自身に良かった点はあまりなかったけれども、強いて言えば後手を踏んだところから冷静に対処して10位を射止めたところだろうか。

チームとしては、後手を踏んだ後に當原選手と中川選手が仕事をしてくれたのには、レース後に感謝した。

両名の本来の強さを僕は同期として知っていて、かつ調子が悪いときの苦しみも、去年痛いほど味わった。

2人とも調子の上がらない中、チームに貢献しようと全力を尽くしてくれてありがたかった。落車してしまった貝原選手含め、僕が本来の強さを知っている同期の選手たちが、今シーズンに1レースでも絶好調で臨めるよう祈っている。

今後に向けて

次のレースは4週間後の広島での交流戦だ。

広島のコースは、3年前に東京ヴェントスで走ったことがあったのだが、そのときのログを見つけられず、コースに特化した対策を行えずにこのレースに臨むことになった。

今回のレースでデータが豊富に取れたので、次に向けてはこのコースに特化した練習を加え、万全で臨むことができそうだ。

岡本選手、草場選手の復帰にも期待。「強い愛三」を見せることができるように、強い気持ちをもってトレーニングしていく。

今回もお写真を提供してくださった三井至カメラマンに謝意を示します。ありがとうございました。観客の皆さんも、ご声援ありがとうございました。次回もよろしくお願い致します。

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